あの日、災害支援・災害医療の現場で何が起き、私たちは何を学び、どう変わってきたのか。当時の映像とピースウィンズの4人の証言で振り返ります。
忘れることができない、あの日、あの時。M9.0の衝撃が奪った東北の日常。



























稲葉基高
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――稲葉基高
東日本大震災は今もなお、私にとってもっともつらい記憶です。DMAT隊員として現地入りしながら、患者さんに医療を届けることができず、何もできないまま撤退。被災地に行けば誰かを助けられて、絶対に役に立てる――そんな自信が打ち砕かれた瞬間でした。でも、あの日の悔しさや情けなさを乗り越えたいという思いが、その後の人生を大きく変えました。災害医療を学び直し、災害支援の専門チーム“ARROWS”のプロジェクトリーダーに。東日本大震災での苦い経験が、今の自分につながっています。
新谷絢子
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――新谷絢子
2011年3月11日。押し寄せる津波が町を押し流す衝撃的な映像に、「何かしなければ」という思いが沸き起こり、被災地にボランティアとして入りました。でも「なんで自分だけ生き残ってしまったんだろう」と吐露する被災者の方々の絶望を前に、医療や看護の経験は役に立たず、私は深い無力感に苛まれました。そのころは、焦って何かをすることだけが支えではなく、本当に必要な支援を届けることにこそ意味があると気付けなかったんです。東日本大震災は、私自身が「人としてどう在りたいか」を問い続ける原点になりました。
山本理夏
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――山本理夏
あの日、私はスイスで巨大地震の一報を聞きました。予定をすべて取りやめ「とにかく早く日本へ」と帰国。発災数日後に到着した気仙沼で見た、衝撃的な「瓦礫の壁」の惨状に言葉を失いました。衛星電話による通信支援で、家族と連絡がとれた瞬間にあちこちで泣き声があがった切実な現場も強く印象に残っています。避難所で一緒に活動した中学生たちや先生をはじめ、東北でのご縁は今も続いています。当時に比べ、今のピースウィンズの災害支援体制はずっと充実しました。しかし、災害への備えに「完璧」と言い切れる日は決して来ません。
ポーマン真理子
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――ポーマン真理子
シアトルで東日本大震災の報を聞いた私は、東京での調達や調整業務を経て、5月に東北に入りました。山の中に現れた大きな船など、現実とは思えない光景を目にした衝撃は今でも鮮明に覚えています。多くの仲間や被災された方々と、一生の宝物となる出会いを経験し、東北は私にとって「人道支援の入り口」となりました。その後10年以上、海外の過酷な現場を歩んでも、「一人ひとりの人生に寄り添う」という東北で学んだ原点は変わりません。自然災害の前で人は無力さを突きつけられますが、だからこそ最後に必要なのは“人の志”だと信じています。
宮内恵美
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宮内恵美
2011年3月11日、私は岐阜の救命救急センターで勤務中に大きな揺れに襲われました。DMATの制服に身を包んだ先輩たちが、使命感をにじませて出動していくのを見て「自分も行かなきゃ」という思いに突き動かされました。まるで、何かのスイッチが入ったような感覚でした。災害支援を一から学び始め、10カ月後に初めて被災地へ。看護師としてだけでなく一般のボランティアとして、3年ほど現地で活動しました。それから15年、災害支援の現場に足を運び続けています。土地や先祖への深い愛情を持った生き方の「豊かさ」を知りました。
橋本笙子
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――橋本笙子
私はあの日、アフガニスタンの首都カブールにいました。テレビで津波の映像を見て、急いで帰国。現場では、家も生活も、なかには家族も失うという経験をされながら被災地のために奔走する方々と出会いました。その姿は今も深く心に残り、活動の源になっています。「一人ひとりの選択を尊重し、尊厳を守る支援」を強く考えるようになったのも、震災後の福島県での支援がきっかけでした。当時は支援のあり方で行政と衝突することもありましたが、あれから15年が経ち、誰ひとり取り残さない支援を一緒になって目指せるようになりました。
――山本理夏
あの日、私はスイスで巨大地震の一報を聞きました。予定をすべて取りやめ「とにかく早く日本へ」と帰国。発災数日後に到着した気仙沼で見た、衝撃的な「瓦礫の壁」の惨状に言葉を失いました。衛星電話による通信支援で、家族と連絡がとれた瞬間にあちこちで泣き声があがった切実な現場も強く印象に残っています。避難所で一緒に活動した中学生たちや先生をはじめ、東北でのご縁は今も続いています。当時に比べ、今のピースウィンズの災害支援体制はずっと充実しました。しかし、災害への備えに「完璧」と言い切れる日は決して来ません。

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