「どうして、わたしだけ?」

― 児童養護施設の子どもの未来を照らす

家に響く怒鳴り声。
金切り声。
ものを壊す音。
ドアを叩きつけるたび、部屋の空気が震える。

3歳の遥は、怖くても泣くことを忘れてしまいました。

お父さんも、お母さんも、ただ、こわい。

ソファの裏で、布団の中で、目をつぶって、耳をふさいで、静かになるのを待つだけ。

隠れて、じっと黙っていなければ、平手が飛んでくる。
蹴りとばされる。

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増加し続ける児童虐待

全国の児童相談所による令和5年度の児童虐待相談対応件数は、225,509件。
平成24年度から増加し続けています。

この件数はあくまで児童相談所が相談を受け、児童虐待と判断して対応した件数。つまり、まだまだ全体の氷山の一角でしかないのです。

虐待される子どもを救えるのは、助けられるのは、大人だけです。
気づいて、助けたい、その思いが、子どもたちの未来を照らします。

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遥が3歳のころ、お父さんが帰ってこなくなりました。

お母さんのお酒の量は、日増しに増えていきました。

「お母さん、ごはんは?」
きっかけも、たった一言。

「うるさい」「邪魔」「あっちいって」
小学生になるころには、怒鳴られ、叩かれることは日常になっていました。

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児童養護施設の子どもの7割が虐待経験者

全国の児童相談所に寄せられた相談対応件数のうち、虐待を受けた子どもの年齢は小学生が35.1%と最も多く、次いで3歳から学齢前児童が24.6%、0歳から3歳未満が17.5%で、小学校入学前の子どもの合計が42.1%と高い割合を占めています。

児童養護施設に入所している子どものうち約7割、乳児院に入所している子どものうち約5割、里親に委託されている子どものうち約5割が、虐待を受けた体験があるとされています。

遥は、普通の小学生。

おなかがすいてても、給食をたくさん食べれば大丈夫。
寒くなっても、Tシャツを重ねて着てれば、平気。
髪が伸びてたって、ちょっと服が汚れてたって、べつに恥ずかしくない。

ある日、担任の先生から声をかけられました。

ふたりきりの保健室。
「困ったこと、なあい?」
「遥さんのこと、教えて?」

涙がぽろりと、こぼれました。

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大人が気づいて、動く

児童相談所への虐待の通報経路は、最も多いのが警察等で51.7%を占めます。
学校は7.4%。家族・親戚が8.5%、近隣・知人が9.8%。

いつでも近くの児童相談所に通告・相談できる全国共通の無料電話番号として「189(いちはやく)」の運用が開始されたのは、2015年のことです。

それでも、すべての虐待が支援につながれるとはいえません。

あなたのご寄付が、遥さんたちの未来をともす灯りになります。
どうか、いっしょに子どもたちの未来を照らしてください。

遥が児童養護施設で暮らすようになったのは、11歳の春。

でも、家を離れても心が休まるわけではありません。

大きな物音や大声に、自然に体がすくむ。胸の動悸が収まらない。
笑いかけられたり、褒められたりしても、不安になる。

誰にも頼らない。期待しない。近づかない。

高校生になったころ、現実を突きつけられます。
18歳になったら、高校を出たら、施設を出なきゃいけないこと。

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一人ぼっちの自立

児童養護施設は、基本的に18歳まで、高校卒業までの入居と決められています。
例外的に、措置延長といって、20歳、もしくは22歳まで延長される施設も稀にありますが、決して多くはありません。

ほとんどの子どもたちが、18歳までに進路を決めて、自立の道を選ばざるを得ないのです。
でも、実際に大学などに進学しても、4年後には27.5%が退学してしまっています。高校卒業直後に正社員として就労した人のうち、1年3か月後には50.6%が正社員から離職してしまうという調査もあります。

孤独の中の自立は、決して簡単ではありません。

そんなとき出会ったのが、JUMPプロジェクトの“大学生サポーター”と呼ばれる若者たちです。
先生でもカウンセラーでもなく、ただ気軽にいっしょに勉強して、悩んで、笑う、そんな身近な存在。
週に1〜2回施設を訪れ、1年間、同じ子どもを担当します。

遥の担当になったのはシナコさん。
わからない問題は、横に並んで考える。
疲れた日は、少し雑談する。

「人って、信用できない」──遥がぽつりと口にしたとき。

シナコさんはすぐには答えず、ただ、こうつぶやきました。
「…そう思うほど、つらかったんだね」

否定、されなかった。
責められなかった。

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隣で穏やかに待つ

傷ついた子どもに寄り添い続けることは、決してたやすいことではありません。

ただ何気ない約束を守り続けるしか、ありません。
「今日も来たよ」
「また来週ね」
ただ、いつも、変わらずに、そこにいること。

「わからないことがあったら、この人に聞いていい」
「失敗を怖がらなくたっていい」
「自分の思ったことを、いっていい」

そう思えるようになるのを、穏やかに待つのです。

JUMPを運営するピースワラベが、海外でのスタディーツアーに連れて行ってくれました。

現地の児童養護施設への訪問、公聴会、ボランティア体験。
リーダーシップやコミュニケーション、自己表現などを磨くワークショップ。

初めての海外。何もかもが、初めて。

でも気づけば、みんなの真ん中にいて。
自分の言葉で発信して。
仲間を支えて。

「私、こんなことできるんだ──」

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初めて自分を、少し好きになれた気がしました。

帰国後、シナコさんに伝えました。

「誰かの役に立てるって、うれしい」
「大学で、児童福祉を学びたい」

めざすべき目標が──できました。

300人に1人の子どもが児童養護施設で暮らしています

日本では約3万人の子どもたちが児童養護施設での生活を余儀なくされています。

児童養護施設に住む子どもたちは、次のような事情を抱えています。

■ 虐待(身体的・性的・心理的・育児放棄):全体の約6割
■ 家庭の貧困
■ 親の精神疾患・依存症
■ 親の行方不明・拘束(服役など)
■ 親の死亡・災害などによる孤児状態


子どもは、生まれ育つ環境を自ら選ぶことができないのです。

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全国の高校卒業生の半数以上が進学するのに対し、施設出身者では5人に1人以下。
経済的な不安、精神的な孤立、支援不足などが進学の障壁になっています。

このような子どもたちの未来の可能性を支える活動に、ピースワラベサポーターとしてご参加ください。

●あなたのご寄付でできる支援(例)

 毎⽉1,000円 / 毎⽇33円 
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居場所の備品(教材・娯楽用品など)→安心できる「日常の居場所」

 毎⽉5,000円 / 毎⽇167円 
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継続的な個別サポート(大学生サポーターとのコミュニティ運営)→心のモヤモヤを話せる「信頼の時間」

 毎⽉10,000円 / 毎⽇333円 
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イベント参加費や体験の機会→世界が広がる「出会いの体験」

決してひとりなんかじゃない。
夢を抱いたっていい、語ってもいい。
それこそが子どもの未来を拓いていく原動力なんだから。

私たちといっしょに、子どもたちの夢を応援してください。
今日できる一歩を、踏み出してみませんか。

●ピースワラベサポーターになると

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1. 入会セットをお送りします。
会員証、リーフレット、ポストカードをお送りします。

2. ニュースレターや報告書などをお送りします。
子どもたちの様子やツアー、イベントの模様など、活動の最新情報をご紹介します。
また、皆さまからのご寄付がどのように使われているのか、分かりやすくご報告します。

●ご寄付は税控除の対象となります

年12,000円寄付した場合
(月額1,000円)

(12,000-2,000)×0.4=4,000円

年36,000円寄付した場合
(月額3,000円)

(36,000-2,000)×0.4=13,600円

確定申告を行うと、寄付額の最大約40%が控除されます
(源泉徴収をされている方の場合)

※一部自治体において、個人住民税の軽減措置(寄付金控除)の対象となることがあります。
※上図は、税額控除を選択した場合です。控除には限度額があり、実際の税額は所得などにより異なります。

※特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(認定NPO)へのご寄付は、 寄付金控除など税制優遇の対象となります。

●よくある質問

Q  寄付はどのように使われますか?
A   国内外での越境体験(現地での宿泊費や渡航費、学習体験プログラム費等)や、伴走支援(研修費・交通費・教材費・コーディネート費用等)、社会的養護下にある子どもたちの現状を伝える広報活動(広報映像制作・パンフレット印刷・イベント開催費・ウェブ発信)などにたいせつに活用させていただきます。
※使途や受領後の対応など、寄附金の取り扱いに関しては、ホームページ上の「寄付金等取扱規定」でご覧いただけます。

Q  退会することはできますか?
A   もちろん、ご自由に退会いただけます。また、金額の変更もいつでも可能です。退会のご連絡がない場合は、自動更新として翌月以降もご寄付をいただきます。

Q  領収書はもらえますか?
A   はい、ご希望の方に、毎月のご寄付は毎年1月に前年1年間の領収書を発行しています。ご希望の旨をお申しつけください。

●よくある質問

何か起きてから反応的に寄付より、少なくても継続支援していくほうが長期的にもこちらの精神的にもなにか清らかな流れだと思いました。 応援する心を私も持とうと思います。(近畿在住)

現地で支援やお手伝いは出来ないけど、お金なら自分が働いてる内は何とか出来ると考えました。 日本から遠く、慣れない土地での過酷な現場で支援されてる皆様を心から尊敬します。 微々たる金額ですが、少しでもお役に立ちたいです。(近畿在住)

応援しています!現地で命をかけて困窮している人々を支援しているみなさんに心からの敬意と感謝をお伝えします。力による取り引きがまかり通る世界情勢下、命、人権、平和という普遍的な人道の大切さを示しているみなさんを誇りに思います。ありがとうございます。(関東在住)

人種、宗教が違っても、同じ地球に生きる仲間、地球人なのです。お互いの違いを認め合う大切さを解ってほしい。壊すのは簡単。失われた尊い命は戻らない。
世界の人々が平和の思いを1つにして、行動していかなければならないのです。
危険と隣り合わせな状況下ですが、世界の関心が低下しないように、現地の方の生の声や惨状を発信し続けてください。応援しています!(甲信越在住)

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あなたのご寄付が、不安の中で立ちすくんでいる子どもたちの明日の希望になります。
子どもたちの未来のために、ピースワラベサポーターにご参加ください。

※こちらはクレジットカード専用の申込フォームになります。銀行口座からのお引き落としをご希望の方は、口座振替申込書依頼フォームよりご連絡ください。お申込み用紙をお送りいたします。

運営団体について

特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(認定NPO)は災害や紛争、社会構造の変化などによって危機にさらされた命に対して国内外問わず支援活動を行う、日本発祥のNGO(非政府で非営利の民間組織)です。
大西健丞により1996年に設立され、設立以来、世界各地に支援を届け続けています。